verdi festival

roncoleピアノ

突然ですが、これはあのヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi, 1813 〜1901年)が実際に弾いたというピアノです。2年前、取材で北イタリアのブッセートという小さな町に行きました。ヴェルディが育ったところです。そしてこの部屋は、貧しかったヴェルディのパトロンであった資産家アントニオ・バレッツィ(1798~1867年)の家の中の一室です。ヴェルディはパレッツィの娘マルゲリータにピアノを教えますが、その後ふたりは結婚。パレッツィの今際の際にも、枕元でこのピアノで演奏をしたそうです。ピアノのメーカーはウィーン製トマーシェク。黒鍵が長いですね。椅子にかけられたレース、イタリアっぽい“ださかわいさ”があって好きです。


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この部屋では時々コンサートも開かれるようですが、なんともチープな椅子に脱力してしまいます。この場所は今はヴェルディ美術館のようになっています。ヴェルディの葬儀の時の新聞が展示してあり、イラストが珍しかったので写真に収めました。1901年ですね。

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ヴェルディが実際に生まれた家は、ブッセートから4キロほど離れたロンコレというそれこそ小さな小さな村にあります。食料品店兼宿屋を営んでいたそうです。

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なぜ突然ヴェルディの話しかというと、今、イタリアではヴェルディ・フェスティバルが開催されているからです(〜10月28日)。パルマを中心に(実はヴェルディはパルマが嫌いでほとんど足を踏み入れたことがないそうです)、近郊のブッセートその他のオペラ劇場でヴェルディ作品が上演されています。

FESTIVAL VERDI 2009

ブッセートにはヴェルディ劇場というのがあります。その中庭を通り抜けようとしたらこんな光景に出会いました。思わずくらっとして意識が中世にタイムスリップしました。

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